てるてる日記

アクセスカウンタ

zoom RSS A案での臓器提供のためのガイドライン

<<   作成日時 : 2009/07/14 09:11   >>

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 4

「てるてる案」では、6歳以上のこどもの場合、臓器提供意思表示カードで同意の意思表示をしていて、親などの養育者も同意した場合のみ、臓器提供できることとしていて、6歳未満のこどもの場合は、3歳以上という下限をつけて、臓器提供できる場合のガイドラインの試案を作っていた。

A案では、おとなでもこどもでも、本人の同意がなくても家族の同意だけで臓器提供できるので、てるてる案で作った6歳未満のこどもを対象としたガイドラインを、未成年を対象としたものに広げて、臓器移植法の施行規則などに取り入れてもらえば使えると思う。

てるてる案
http://www.kinokopress.com/civil/0302.htm
6歳未満のこども

現行法では6歳未満のこどもの脳死判定基準はないが、改正法では、策定される予定である。
したがって、6歳未満のこどもの『脳死』後の臓器提供が許される条件も、考えてみる。
しかし、これは、たいへんむずかしく、ここで提案する条件は、仮の案であり、決定的なものは、わからない。
ここで対象とするのは、6歳未満3歳以上で、本人の自筆で臓器を提供すると記入した子供用の末期医療選択カードがない場合、とする。なお、3歳未満の人からの臓器提供は、認めない。

(1)親がそのこどもを虐待していない。
(2)親が、こどもの死を受け容れている。
(3)親が、医師や看護婦などの医療従事者であるか、または、家族や親戚、友人・隣人・同僚等交友関係者に、移植待機患者や移植手術を受けた人がいて、移植医療の意義を理解している。
(4)そのこどもの『脳死』状態が既に一ヶ月以上持続しており、親が、看護、または、看取りをする時間が充分に確保され、必要に応じてソーシャルワーカー等のケアを受けて、さらに長期間にわたって、看護または看取りを続ける経済的精神的余裕を残している。
(5)こどもが、生前、生や死について親と語り合ったことがあり、こどもが死ぬときに、他のこどものために臓器や組織を提供することが、こども本人の気持ちに添うと信じるに足る証拠を、書面・絵・ビデオ等で、親が提出することができる。
(6)以上のことを家庭裁判所で審査する。36)

6歳未満3歳以上で、本人の自筆で臓器を提供すると記入した、子供用の末期医療選択カードがない場合、親の承諾というよりも親からの申し出で、臓器提供をするかどうか、という話になる。

親からの申し出がないのに、医師などが臓器提供の意思を尋ねてはならない。

この場合、初めから保証人というものはいない。それで、こどもが自筆で記入した子供用の末期医療選択カードを持っている場合なら、保証人の役割をとれる立場の人が、承諾しなかったら、
臓器を提供できないことにする。

保証人の立場をとれる人が承諾しても、他の家族が反対したら、とりやめる。その場合は、反対の意思表明書に記入、記名、捺印する。

『脳死』後の臓器提供は、親がこどもの臓器提供を申し出、保証人の立場をとれる人も賛成し、他の家族も反対しなかったとき、初めて、家庭裁判所の審査を受けることにする。

心臓停止後の臓器提供は、親がこどもの臓器提供を申し出、保証人の立場をとれる人も賛成し、他の家族も反対しなかったとき、上記の(1)(2)(3)の条件を満たしていれば、家庭裁判所の審査を経ないで臓器提供してもよい。その場合、医療ソーシャルワーカーが立ち会い、(1)(2)(3)の条件を満たしていることを報告書に記録する。

以上のように、6歳未満のこどもの臓器提供が許される条件を提示してみたが、これは移植を待つ人々の立場から見れば、厳しい条件であると思われる。しかし、救急医療の現場に携わる方からは、少しも厳しいとはいえないという御意見をいただいている。37) すなわち、現状では、社会的に、小児救急外来の態勢が整っていない。

本来、救急医療は、救急患者本人のために、態勢を整えられるべきである。だから、なにも、移植待機患者のために、救急医療の充実を図るわけではないが、事柄の順序として、まず、小児救急医療を充実させて、それから、小児の移植を考えるべきである。臓器移植法改正で小児移植を可能にすることをめざすのであれば、まず法律で小児救急の水準を定め、臓器提供可能施設とされた病院の小児救急外来の実状を調査し、水準を満たす病院がなければ、小児移植の実施は先へ延ばすべきである。

36) 1992年の「脳死及び臓器移植に関する重要事項について(答申)−臨時脳死及び臓器移植調査会−」(脳死臨調)では、「IV 『脳死』を『人の死』とすることに賛同しない立場で」(少数意見)で、「『脳死』移植が本当に人々に理解されるまでの間は、本人の意思表示があるかどうか、『脳死』および摘出・移植についての理解、判断能力、意思表示の自発性について、家庭裁判所ないしはこれに比肩しうる独立かつ公正な審査システムが事前に審査確認する制度を採用することとし、ドナーカードの普及に全力を挙げるべきである」と述べられている。ここでは、おとながドナーカードを持っていない場合に、家庭裁判所などの審査制度を設けることを提案している。


(6)は、A案のもとで、成人の臓器提供の場合に使えると思う。
A案でも、臓器提供意思表示カードをなくすわけではなく、カードで拒否の意思表示をしていない場合に、家族の同意で臓器提供できるようにする、という。

だが、家族の同意が本人の意思に反するものではないのかどうか、成人の場合も、第三者機関で調査することを、臓器移植法の施行規則か何かに取り入れたほうがよい。

てるてる案では、家庭裁判所としているが、これは、なにも家庭裁判所でなくても、中立的な第三者機関であれば、よい。

(4)の
「そのこどもの『脳死』状態が既に一ヶ月以上持続しており、」
は、幼いこどもには長期脳死になる例が多いことを考えて作った条件である。

おとなでも脳死と診断されてから心停止まで一ヶ月以上かかることがたまにある。

しかし、やはり、十代、二十代と、年齢が上がるにつれて、頻度が下がっていくであろう。

だから、(4)の条件は、たとえば、十歳未満の人を対象にして、十歳以上は、「二週間以上持続」、二十歳以上は、「一週間以上持続」などとしてもいいと思う。

もともと、脳死(不可逆的深昏睡)は、一週間ぐらいで心停止に至る、ということが、「人の死」とする根拠の一つとされていた。

しかし、今では、日本でも海外でも、脳死と診断されてから心停止まで二週間以上かかる例がしばしばあることが、知られており、USAの大統領への生命倫理評議会の報告書でも、脳死を人の死とする根拠が揺らいできていることが報告されているほどである。

私は、A案のもとでも、できるだけ、もとの臓器移植法の、本人の事前の書面による同意の意思表示がある場合に脳死臓器提供を認める、という原則を尊重するべきだと思う。

臨床的脳死と診断されても、本人の事前の書面による同意の意思表示がある場合は、法的脳死判定を一週間以内におこなってもよいし、また、心停止下臓器提供も同じく一週間以内におこなってもよいが、そうではなくて、家族の同意で臓器提供する場合には、臨床的脳死診断から一週間以上たつまでは、法的脳死判定も心停止下臓器提供もおこなってはならないことにしたほうがいいのではないかと思う。

その間に心停止に至ってしまったら、その人はそっと逝かせてあげればいいと思う。

臨床的脳死診断から一週間以上たって、まだ心停止に至らなかった場合、患者を看取っている人に、法的脳死判定をすることや、脳死下臓器提供や、心停止下臓器提供の話をしてもいいと思う。

一週間というのはおとなの場合で、未成年の場合は、それより長い期間を置くことは、前述の通りである。

また、てるてる案では、「チェックカード」というものも提案している。
まるで小切手帳みたいななまえなので、もっといいなまえがあればそのほうがいいんだけれど。

これも、A案のもとでも、臓器提供に家族が同意するとき、移植コーディネーターの話を聞く前に、チェックカードを持っているかどうか確認して、持っていればそれでいい。

持っていない場合、移植コーディネーターの話をきいた後で、確認のためにチェックカードを渡して家族に自らチェックしてもらうのでも、いいとするかどうか。

チェックカード(例)
前文
「このチェックカードは、『脳死』後の臓器移植についての最低限の知識を確認するためのカードで、臓器提供の意思を表示するものではありません。
このチェックカードのすべての項目にチェックしてあっても、臓器提供の意思を表示したことにはなりません。臓器を提供する・しないの意思は、末期医療選択カードに記入してください。
もし、あなたが、『脳死』後、移植の為に臓器または組織を提供して、『脳死』状態を終える意思を臓器提供意思表示カードに記入していても、このチェックカードのすべての項目に自筆のチェックがついていないと、臓器を提供することはできません。
このチェックカードは、『脳死』後の臓器移植についての最低限の知識を提供し、さらに、臓器移植についてよりよく知るきっかけとするためのものです。そのために、最後の項目に、『臓器移植についての情報を得られるところ』を挙げています。
どうか、臓器を提供する意思のある人も、ない人も、また、心臓停止後に臓器を提供しようとする人も、『脳死』後に臓器を提供しようとする人も、このカードを読んでみてください。
臓器を提供しようとする場合は、さらに多くの情報を集めてみてください。できるだけ、臓器移植に賛成・反対の両方の考え方を知ってください。
そして、あなたがもしものとき、あなたを見送ってくださることになる方と、話し合ってみてください。」
以下の項目について確認します。
『脳死』と心臓死との違い
『脳死』と植物状態との違い
『脳死』状態の持続期間
『脳死』判定(臨床的『脳死』の判定と移植のための『脳死』の判定)
外国の『脳死』判定の例
判定された状態からの回復の例;実例・回復する機能・件数・確率
『脳死』判定のミスについて;実例・件数・確率
『脳死』者の数 臓器移植を待つ人の数
臓器移植によって救われる病気; 心臓停止後の臓器提供の場合・『脳死』後の臓器提供の場合
不足している臓器;種類・数
臓器移植の成功例・失敗例の実数と割合
臓器売買の実態
臓器移植についての情報を得られるところ


チェックカードについては、もっと詳細で精密なものも、提案されている。

倉持案による、増補版チェックカード
http://www.lifestudies.org/jp/teruteru05.htm

できるだけ本人の事前の書面による意思表示を広めることがまず第一で、また、家族同意の場合も、脳死や移植についての最低限の知識を持っていることが必要だと思う。

だから、もともとは、本人の事前の書面による意思表示のある場合にのみ臓器提供ができるとしていた「てるてる案」のために考えた、「チェックカード」であるが、A案のもとでも、広く活用し、配布したほうがいい。

また、こどものための臓器提供意思表示カードも配布するべきである。

もともと、15歳未満の人からの脳死臓器提供ができなかったのは、もとの法律に規定があったからではなく、施行規則で、民法の遺言の規定に則っていたからだ。

15歳未満からの臓器提供をふやすためだけならば、もとの法律を帰る必要はなく、施行規則を変えるだけでもよかったはずである。

遺言としての法的な資格はないが、こどもの意思表明として、親や医師が参考とする、という条件のもとで、こどもの臓器提供意思表示カードを配布すればいいのだ。

それは、A案のもとでも、実施できると思う。本人の事前の書面による同意がなくても家族同意で臓器提供できる、というだけで、本人の事前の書面による意思表示を無効とする、というわけではないのだから。

それに、A案は、もともと、15歳未満の拒否の意思表示は有効とする、としているのだから。

次に、A案の親族優先規定ですが、A案では、一親等の親族「両親と子、配偶者」で移植待機患者が日本臓器移植ネットワークに登録していること、という条件を付けている。

私は、そのうえに、施行規則で、移植の公平性を損なわないための条件を更に付加するべきだと思う。

たとえば、脳死と診断された患者が事前に書面で臓器提供に同意の意思表示をしていて、一親等の親族「両親と子、配偶者」が移植待機患者として登録していて、その人に優先して臓器提供したい、と意思表示していた場合。

これはあくまでも「優先」である、ということで、必ずその親族に移植する、という特約ではない、ということである。

もし医学的に適合しなかったら、他の移植待機患者に提供する。

また、もし、その一親等の親族「両親と子、配偶者」の移植待機患者よりも緊急性の高い患者がいたり、長期間待機している患者がいたりしたら、そちらに提供する。

優先というのは、あくまでも、緊急性や移植待機年数が同じぐらいの患者がいたら、本人が事前に書面で指定した一親等の親族「両親と子、配偶者」の移植待機患者に提供できる、という、相対的なものにしておくべきである。

そしてそのことを、広く前以て国民に知らしめておくべきである。

親族優先提供をする場合は、単に臓器提供意思表示カードに表示するだけではだめで、日本臓器移植ネットワークに連絡して、説明をきき、ネットワークが、その人の一親等の親族「両親と子、配偶者」の移植待機患者が登録していることを確認し、待機患者の話もきいたうえで、優先提供の登録をしなければならないことにするべきである。

親族優先提供をした場合、レシピエントがまたドナー家族でもあるわけである。ドナーが誰であるかも当然知っている。

こういう移植を認めるのならば、親族優先提供でない場合の移植には、それこそ、「てるてる案」で掲げた、ドナーとレシピエントの交流を、取り入れたらいいと思う。

そうでないと、親族優先提供でない臓器移植では、ドナーとレシピエントとはお互いに匿名の関係で、親族優先提供の場合は、そうではない。

同じ臓器移植で、これもまた、不公平ではないだろうか。

今回の臓器移植法改正で何度も引き合いにだされた、移植先進国USAでは、ドナーとレシピエントとの文通や対面交流のためのガイドラインもあるのである。

海外の標準に合わせたというA案ならば、ドナーとレシピエントとの交流においても、移植先進国USAの良いところを取り入れても良いと思う。

ドナーの遺族とレシピエントとの交流
移植コーディネーターは、次の情報を、ドナーの意思に同意した遺族、レシピエント、それぞれに伝えることができる。なお、一方に他方の情報を伝えるときには、必ず事前に確認をとり、許可を得ることとする。

レシピエントの氏名・年齢・性別・移植の予後についての情報
ドナーの氏名・年齢・性別・死亡の原因となった疾患・末期医療についての情報
ドナーの臓器移植についての考えが、末期医療選択カード以外の文書にも表明されている場合、それもレシピエントに伝えてもよい。
住所・電話番号・メールアドレスなど連絡先に関する情報は、移植コーディネーターが、ドナーの遺族・レシピエント双方との面接や文通などを通して状況をよくつかみ、必要とあれば、ドナーの遺族の相談にのっているソーシャルワーカーなどとも連絡をとり、ドナーの意思に同意した遺族とレシピエントと双方の了解を得たうえで、伝えてもよい。
移植コーディネーターは、ドナーの遺族と、レシピエントが、面会や文通などの交流を行うとき、必要とあれば、側面から援助し、記録を残す。しかし、管理しようとしてはならない。双方の交流に不適切なものがあると判断した場合は、ただちに介入し、積極的に相談にのり、必要とあれば、臓器移植を検証する権限を持つ第三者機関に訴えることができる。第三者機関が訴えを受理したら、移植コーディネーターは、ドナーの遺族とレシピエント双方についてのすべての記録を第三者機関に提出し、ドナーの意思に同意した遺族とレシピエント双方にも、コピーを提供する。


*参照
[解説]親族優先移植
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20050719ik10.htm
公平性の問題慎重議論必要

 二つの臓器移植法改正案が今国会に提出される見込みだ。いずれも家族への優先的な臓器提供を認める内容で、慎重な議論が必要になっている。(科学部 木村達也)

 現行の臓器移植法は、1997年10月の施行から8年近くたつ。臓器提供の条件が各国より厳しく、「本人と家族双方の同意が必要」と規定している。結果として、実際の提供は年間5例前後しかなく、提供条件を緩和するかどうかが課題となっている。

 自民党厚生労働部会と臓器移植調査会などの合同会議は14日、二つの改正案を今国会に提出することを了承した。

 一つは河野太郎(自民)、福島豊(公明)の両衆院議員らによる案で、「本人が拒否しない限り家族の同意で提供可能」とする。もう一つは斉藤鉄夫衆院議員(公明)らによる案で、「本人意思に基づく提供年齢を15歳以上から12歳以上に緩和する」とする。

 焦点は、いずれの案も、提供者が「親族に対し臓器を優先的に提供する意思を書面で示せる」という条文を新設した点だ。「親族」の範囲を、河野氏は「両親と子、配偶者に限る」と説明している。

 臓器提供の少ない現状を考えれば、心情的には理解できる考え方ともいえる。しかし、これに批判もある。

 現在、移植を望む患者は、血液型が適合するか、医学的に緊急度が高いかなど、臓器ごとの詳細な条件に照らして優先順位が決められている。提供先に親族を選べる方法が登場すると、従来の優先順位は意味を失う。

 町野朔・上智大法学部教授は「臓器移植の公平の原則に反する」とし、「移植医療の基本は博愛の精神にある。あげたい人にあげるのが死者の自己決定権という考え方は、移植医療全体の精神をゆがめる」と指摘している。

 親族提供が行われている肝臓や腎臓の生体移植では、提供に無言の圧力を感じるような家族内の葛藤(かっとう)がある。死後提供でもこうしたあつれきが生まれる恐れはある。

 親族に優先的に提供した例には、2001年7月、脳死と判定された60歳代男性の腎臓が2人に移植されたケースがある。これ以前には、心停止後の腎臓提供で例外的に提供先の指定を認めたケースもあったが、ルールは整備されていなかった。

 このため、厚生労働省の臓器移植委員会で優先提供の是非を検討した経緯がある。しかし、家族の心情を考慮する委員と、公平性を重んじる委員が、7回にわたる委員会で激論を交わし、結局、「現時点では認めない」とされた。

 どちらの考え方に分があるとは決めにくい難問だ。今回の二つの改正案が国会に提出された場合、十分な説明とともに、多くの国民が納得できる論議を尽くしてほしい。

(2005年7月16日 読売新聞)


参議院インターネット中継
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
ビデオライブラリ
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/index.php
2009/07/09の参議院質疑より

○森ゆう子参議院議員

仮に、臓器提供を待っている場合や、相続を待つ利害関係がある場合、
法務省にうかがいますが、提供する旨の意思表示を、詐欺、または脅迫により強制、
あるいは拒否の意思表示があったことを隠蔽したら、
臓器提供や相続が受けられなくなる、そういう可能性はあるでしょうか。


○法務大臣官房審議官

相続人の欠格事項を定めております民法891条第1号を見てみますと、
故意に、被相続人または、
相続について、「せんじゅいん」、または「どうじゅいん」にあるものを、
死亡するに至らせ、または至らせようとしたために刑に処せられた者、
この者が相続人になることはできない、と規定されております。
したがいまして、ただいま、委員の御指摘にありましたような、
詐欺または脅迫により、臓器を提供する旨の意思表示させたこと、
あるいは提供を拒否する意思表示をさせなかったこと、のみをもっては、
相続人の欠格事由には当たらない、ということになろうかと思いますが、
さきほど御紹介申し上げました、891条第1号に定める要件に該当するような場合には、
相続人となることはできない、という余地はあろうかと思います。


○森ゆう子参議院議員

親族に対する優先提供の規定があるわけですね。
これがあると、本人の生前の書面の提供意思表明がなくても、
家族の同意だけでできる。しかも親族に対する優先提供がある。
このことが、疑念を抱かせるわけでございます。
これは非常に大きな問題でございますが、
民法や商法などでは、利益が衝突する関係がある場合は、
利害関係人、あるいは当事者について、
権利行使を制限する規定がおかれておりますが、
本人の利益の保護という観点は、非常に重要であると思います。
他の法律で利害関係がある場合には制限している例にはどのようなものがあるのか、
特に親族優先規定を入れる場合、現在の民法等の取り扱いにかんがみますと、
利害関係のある者は、承諾権者からはずすべきとは考えられないか、
法務省にうかがいます。


○法務大臣官房審議官

ただいま、民商法のおはなしがございましたが、
民法におきましては、双方代理、あるいは利益相反行為を
原則として禁止する規定をもうけてございます。
民法108条におきましては、自己の法律行為の相手方の代理人となること、
または、法律行為の当事者双方の代理人となることはできない、
という定めがおかれております。
(略)
臓器提供の承諾権者からはずすべきかという点についても、
法務省におたずねいただいたかのようにおうかがいいたしましたが、
ことの性質上、この点については、
(略)
わたしどもからのコメントは差し控えさせていただきたい。


○河野太郎衆議院議員

A案の親族の優先提供でございますが、
ドナーとなる方が、
生前に、書面で本人が脳死になったときに臓器を提供するという意思を明確にし、
なおかつ、一親等、親、または子、あるいは、配偶者のなかで、
レシピエント登録を既にすませている者を指定している場合に限り、
親族優先提供ができる、としていますので、
本人の意思がなかったときに、のこった遺族が決めるというものでもありませんし、
レシピエントになれるのは、レシピエント登録をしている一親等または配偶者に限る、
ということになっております。



○足立信也参議院議員

A案提出の方々におききしたいのは、脳死は人の死、を前提としているから、
先ほど申しましたように、
心臓死の後は、年齢に関係なく、腎臓角膜は提供できます。
それに、近づけようとしているんだと、わたしは思います。
そういうかたちなんです。
しかし、現行法は、
移植術を受ける機会は公平に与えるよう配慮されなければならないと、
されておりますし、脳死や心臓死は、提供相手を指定できないんです。
そのことと、厚労省のガイドラインでは、
生体移植は、移植医療としては例外的である、
生体移植の場合は親族優先権を認めている。
つまり、脳死は人の死であるという前提に立ちながら、
矛盾したかたちになっていると思います。
生体で認められている親族優先権を認め、
なおかつ、死体で認められている家族の決定権を認める。
ここはやっぱり、わたくしは、矛盾があるんだと思っているんですが、
そこのところの説明をお願いします。


○富岡勉衆議院議員

我々は、親族への優先提供の意思表示を認めることは、
従来の優先順位のありかたを変更するものである、
公平性の原則に反する、との批判は、充分承知しております。

しかし、自分の臓器は身近にいる親族に提供したい、
という声があるのも、事実でございます。
それは、御指摘あった生体移植の場合もそうでございます。

生活を共にするなかで、強い信頼と情をはぐくんできた家族には、
少しでも長く生きてもらいたい、
と願うことは人が持つ自然の心情として充分に理解できます。
そして、このような心情は、
移植医療がよってたつ人道的精神の根幹に関わるものであり、
考慮されてしかるべきではないかと考えております。

それゆえ、親族に対する優先提供の意思表示は、強い絆で結ばれた家族として、
自然に持つ心情への配慮を理由に、これを認めたところであります。

なお、A案では、臓器提供が認められる場合として、
現行法の、本人の書面による意思表示がある場合に加えて、
本人意思が不明であっても、遺族の書面による承諾があるときにもこれを含める、
としているのであって、
A案においても、臓器提供は本人の意思に基づいておこなわれるという、
現行法の原則を否定しているわけでは、決してありません。
よって、たとえ、親族への優先提供という、
本人の意思を現行法以上に尊重する制度を、
同時に設けたとしても、
両者が矛盾するということにはならないものと、我々は考えております。


○足立信也参議院議員

わたしは矛盾だと思いますが、気持ちはわかります。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
ナイス

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
認知症,認知症治療,痴呆,アルツハイマー,老人,老人認知症,若年認知症
認知症いわゆる認知症治療はいままで痴呆といわれていました。アルツハイマーも認知症の一種です。老人がなる老人認知症以外に若年認知症もあります。 ...続きを見る
認知症「痴呆」の治療法
2009/08/12 05:23

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
視点・論点で、臓器移植の法改正、その課題と展望、みたいな特集があるそうです。

『シリーズ改正臓器移植法」

(1) 27日 22:50-23:00
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2009-07-27&ch=31&eid=1636

(2) 28日 22:50-23:00
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2009-07-28&ch=31&eid=2166

(3) 29日 22:50-23:00
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2009-07-29&ch=31&eid=2658

(4) 30日 22:50-23:00
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2009-07-30&ch=31&eid=3377

(5) 31日 21:50-22:00
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2009-07-31&ch=31&eid=4070
------------------------------------------------------------

森岡さんも出るらしいです。未確認ですが。
ちしゅー
2009/07/27 22:03
ちしゅーさん、お知らせありがとうございます。
さっそく、ビデオ予約しました。
terutell
2009/07/27 22:15
しまった! 12チャンネル(教育テレビ)なのに、1チャンネル(総合テレビ)で録画していました!
terutell
2009/07/27 23:02
ありゃあ、そうですか。森岡さんは29日だそうです。
今回は大丈夫みたいですが、以前、わたしも、父がビデオのコンセントを丁寧に抜いてたことがありました。。。
ちしゅー
2009/07/29 17:13

コメントする help

ニックネーム
本 文
A案での臓器提供のためのガイドライン てるてる日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる