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zoom RSS 「宮廷女官チャングムの誓い〜大長今〜完全版」第三十七回の感想

<<   作成日時 : 2007/10/06 08:34   >>

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「宮廷女官チャングムの誓い〜大長今〜完全版」第三十七回を見た。

http://www3.nhk.or.jp/kaigai/chikai/story/story_37.html


(どこかの建物の廊下)

チェ女官長とオギョモが歩いている。

チェ女官長:天の助けでしたね。イヒョヌク殿がいいときに免職になってくれたものです。

オギョモ:まったくだ。しかも都合のいいことに、イヒョヌクの義父が、皇太后様のご親類だったとは。

チェ女官長:いくら王様だとて、皇太后様には逆らえません。
まして、皇太后様のご健康がかかっているのですから。

オギョモ:うむ。

チェ女官長:この騒ぎがもう少し長引けば、その間に、わたくしが何とか致します。

オギョモ:油断するな。お心が変わらないように、皇太后様のおそばを離れるな。

チェ女官長:はい。


このときの、チェ尚宮の目つき、眉の動かし方、目玉の動かし方、すごい。悪役の迫力充分!!


チャングム:おそれながらわたし、無礼を承知で申し上げます。
お願いでございます。どうか、王様と賭けをなさるのは、おやめくださいませ。
皇太后様は、王様と賭けをなさっておいでです。
しかし、この賭けには、皇太后様のたいせつなお命がかかっております。

至密尚宮:おだまり。なんて無礼な。
ここをどこだと思っておる。

チャングム:皇太后様の今のご病状は、一刻を争うほど深刻な状態でございます。
なぜ御自身のおからだを顧みず、王様をお試しになるのですか。
なぜそのように、御自身を危険におさらしになるのです。

至密尚宮:いいかげんにしなさい。何を言っているのか、わかっているのか。

チャングム:皇太后様。皇太后様は、御自分を欺いておいでです。
このうえなくたいせつなお命をかけて、王様をためしていらっしゃるのです。
王様のおからだはたいせつです。
皇太后様のおからだも大切なのでございます。
お二方の、たいせつなおからだを顧みず、無謀な賭けをしておいでです。


そうだ、そうだ、チャングム、言ってやれ! みんな、遠慮して言わんから悪いんや。

チャングム:それぐらいなら、わたしと賭けを。わたしと賭けをしてくださいませ。

皇太后:おまえは何をしたいのだ。
なぜわたしがおまえと賭けをせねばならん。

チャングム:どうか、なさってくださいませ。
わたしとの賭けならば、賎しいわたしの命だけですみますが、
皇太后様と、王様との賭けには、王様のおからだと、皇太后様のお命、
それに、わたしの恩師のお命までもが、かかっております。

皇太后:それでおまえは、どんな賭けをしようというのだ。

チャングム:わたしが勝ちましたら、皇太后様は治療をお受けになってくださいませ。
わたしが負ければ、わたしの命を差し上げます。

皇太后:なに。命をそのように粗末にして良いのか。


皇太后、あんたに言われとうない。


そして、ここからが、クライマックスだ。

音楽、女声ハミングの”The Legend becomes History”(ここから、「大長今」伝説の始まりよ!)

(問い)

チャングム:人を当てる問いでございます。
誰のことか、お当てくださいませ。

その方は、古くからの食医でございました。
明国皇帝の食医は、その方に由来すると言われています。
また、その方は、一家の僕で、あらゆるつらい仕事をしましたが、
しかし、家族全員の師匠でもありました。

その方が生きている間は、この世は山でありましたが、
亡くなると、この世は水に沈んだという伝説がございます。

どなたのことか、お答えくださいませ。
しかし、ご病状が一刻を争うので、時間は、一日しか、差し上げられません。


(答え)

チャングム:この方のおもな役目は、食医でございます。
母親は、こどもの食べる物、着る物、眠ること、からだの調子に気を使います。
食医とは、王様の召し上がってはならない食べ物は何か、
逆に何を召し上がれば、王様のおからだに良いのか、
昼夜を問わず、王様のご健康を考えるのが仕事です。
それゆえ、明国の皇帝が置いた食医の由来は、母なのです。
ですから、皇太后様は、王様の母君であり、食医でもあられます。
また、この方は、一家で一番つらい僕ですが、実は、全員の師匠だと申し上げたのは、
母親というものは、子には寒い思いも、ひもじい思いもさせず、
自分はつらくとも、子には平穏を与え、こどものためならば、
たとえどんなにつらい思いをしても、必死に働くからでございます。
しかし、母のこの慈しみがなければ、子は何一つ、自分の身に着けることができないのでございます。
ゆえに、母親は、その一家の最もつらい僕であり、誰よりもすばらしい師匠だと思うのです。

生きている間は、この世は山ですが、いなくなれば、この世は水に沈むと申し上げましたのは、

皇太后:生きている限り、わたしは王を守る山である。
わたしが死ねば、王の涙でこの世は海になるであろう。
母であるわたしがどうして、王が苦しむことを望むであろうか。

チャングムが涙を浮かべてうなずく。


この問いと答えには、チャングムの抱く母のイメージがすべて、籠められて、母なるもののエッセンスが塗り固められている。

チャングムを生み、育て、導いた、母パクミョンイ、師ハン尚宮、ハン尚宮の師チョン尚宮。
それに、忘れちゃいけない、カンドックの妻だって、ピルトゥから守ってくれたし、小さい時からこき使いながらも、がめつく俸禄を取り上げながらも、いかにも庶民の暖かさで包んでくれた。

チョン尚宮は、ハン尚宮に、最高尚宮の座を譲っていくときに、
「気弱になると小さな山も大きな山に見えるもの。逆に、気を強く持てば、風もそよ風のように思えるものだ。わたしはおまえを守ってやれなくなるのだから、おまえ自身が大きな山となり、突風とならなければ」
と言った。

謎謎というものは、人生体験に基づいたものが、一番強い。これ、昔話の常道。よくあるパターン。貧しい若者だったり、王子様だったり、いろいろだが、都にやってきて、王様とかお姫様の前に出る。王様にもお姫様にも解けない謎謎を出したら、お姫様と結婚できるけど、

謎謎を解かれてしまったら、打ち首になる、今まで、何人もの若者が打ち首になった、おまえが百人目だとか、まあ、そんなところ。トゥーランドットも、そういうパターンの一つ。で、貧しい若者だったり、王子様だったりするのが、都に来るまでの道中で起こったできごとを謎謎にして出す。これは、王様にもお姫様にも解けない。あるいは、答えを知っていても、言うと、自分の恥ずかしい行いがばれるので、言えない。

似たようなパターンで、王様が、この樽をうそで一杯にしてみよ、とか、ほんとうの話で一杯にしてみよ、というのもある。

とにかく、主人公が自分の体験をもとに謎謎を出すのが最強。

チャングムは、皇太后に対して、そんな謎謎を出したのです。もちろん、その場で、咄嗟に思いついたのです。すごい。

その謎謎は、彼女のそれまでの人生のエッセンス、まとめ、最も深い知恵だから、最強なのです。


チャングムの出した謎を、唯一、自力で解くことが出来た人は、チャングムの、恋と仕事のライバル、クミョンでした。

クミョンがその謎を解くきっかけになったのは、最高尚宮として、会議に出席し、皇太后に出す食事を何にするか、内侍府の長官に答えたとき。このとき、チャングムも、会議の末席に連なっていて、クミョンが、答えながら、はっと気がついたのを見て、あ、謎謎の答え、気づかれたかしら、という顔をしていた。


内侍府の長官:結果はどうあれ、明日から御膳も召し上がり、治療もお受けになる。
そこで、何をお出しするか、皆で話し合いたい。

チョンユンス:王様と皇后様は、何日も絶食なさった。
ゆえにお粥を、柔らかいものから徐徐に固い物へと。

クミョン:はい。心得ております。

チョンユンス:皇太后様は、お食事を抜いてはいられないが、
おからだが弱っておいでで、それほど多くは召し上がっていない。

クミョン:はい。さようでございます。

チョンユンス:では、皇太后様には、流動食で、気力を快復させるものをお出ししてはどうだ。

クミョン:あわびの肝粥や、桃の種、胡桃に松の実、胡麻に杏の種で作ったお粥では?

チョンユンス:種の粥?

チャングムがクミョンをじっと見ている。

クミョン:五子粥は、食欲増進、消化を助けるだけでなく、
特に、病後の方や、ご高齢の方には、気力回復を促します。

チョンユンス:あわびの肝粥。それは、あわびの肝を使った粥だな。

クミョン:さようでございます。

チョンユンス:五子粥に、あわびの肝を使った粥。ともに粥ですな。
考えてみましょう。


クミョンがチャングムを見る。チャングムが目を伏せる。
皇太后の誕生日の祝いのときの、料理の競い合いのことを思い出す。


(回想)

皇太后:こんなお粥は初めてです。何のお粥?

チャングム:あわびの肝を入れて炊いた、あわびの肝粥でございます。

皇太后:あわびの肝粥か。

チャングム:はい。内臓がきれいな緑色をしている魚介類は、
海草を食べて生きておりますので、その内臓には、
海の味と養分が凝縮されているのでございます。

クミョン:五子粥でございます。

クミョン:はい。五種類の木の実の種だけで炊いたお粥でございます。

皇太后:木の実の種だけか。

クミョン:お食事を始める前に食欲をそそるだけでなく、
消化を助ける効能があり、食後の便通にも効果がございますゆえ、
宴でたくさんのお料理を召し上がる前には良い物でございます。

皇太后:そうなのか。味が良いだけでなく、からだにも良いとは、
これ以上ない、すばらしい料理だ。

王:母上のお夜食にもいいのではありませんか。

(回想、終わり)


長官:お三方とも、かなり、おからだが弱っておいでだ。
調理には注意を払うように。
最高尚宮?

クミョン:あ、は、はい、長官様。

長官:どうした。

チャングムがクミョンを見ている。



クミョンが回想したのは、皇太后の誕生日の祝いにおこなわれた、ハン尚宮と、チェ尚宮の、どちらが最高尚宮になるのかを決める、料理の競い合いでの会話だった。

たまたま、今度、皇太后に出すつもりの料理が、あのときの料理だったことから、思い出した。
七膳ある料理の一膳目、クミョンがチャングムに勝ったお粥対決。
しかし、全体としては、ハン尚宮にではなく、チャングムに、チェ尚宮が負けたために、最高尚宮になれなかった、あの、悔しい、悔しい、競い合い。
その競い合いの最後のお菓子対決では、チャングムは、野苺の砂糖漬けを出して、母のいまわの際の話をして、王様を感動させて、勝ってしまったのだ。


チャングム:野苺は、母が亡くなる間際に、最後に食べてくれた物なのでございます。
深い傷を負い、食べることもままならなくなった母が心配だったわたしは、野苺を摘みました。
弱った母は自分で噛むこともできず、わたしが噛み砕いて、母の口に入れたのです。


(王様、泣きそう。クミョン、眉をしかめてチャングムの方をにらむ。女官長、苦虫をかみつぶしている)

その野苺は、何の変哲も無い野苺でしたが、母は、おいしいと言ってくれ、息を引き取りました。
(皇太后、感心したように肯く)

王様は、すべての民の父でいらっしゃいます。

たとえ、粗末な野苺であっても、微笑んで食べてくれたわたしの母のように、
どうか民をお守りくださいますよう。


(王様、感動しきって泣くのをこらえるように眉をしかめてうなずいている)

わたしは母を思う気持ちを込め、この砂糖漬けをお作りしたのでございます。


皇后、ほほえんでうなずく。
内侍府の長官、感動している。
チミル尚宮も、女官長のスバル尚宮も、思わず、ほろっとしている。
王が感激して、泣くのをこらえているような眉をしかめた顔で野苺の砂糖漬けを食べる。


中宗:実に、うまい。
幼いお前を残し、逝った母の思いを、余は忘れまい。
幼い子が、ひとりでどう生きて行くのか案じながら、
この世を去ったおまえの母の思いを忘れずに、国を治めよう。
野苺は、余にとっても最高の料理だ。
そしておまえは、国一番の水刺間の女官だ!


このときの王様のせりふは、ぜひ、「ハマンヨン」のメロディーにのせて、思いっきり、感情をこめて、歌い上げてもらいたい。

それに、「野苺の母」の話は、宴のようすを、そっとうかがっていたらしい、ミンジョンホも感動させてしまったのだ。


(退膳間の横で)

ミンジョンホ:きょうの、チャングムさんの姿はとても美しかった。
最後までやりぬいたがんばり、最後の王様へのあの言葉、
わたしの心に深く刻まれました。

チャングム:チョンホ様にそのようにおっしゃられては、身の置き所がございません。

チョンホがほほえみ、チャングムもほほえみ、照れる。


チャングムは、野苺の母の話で、クミョンに、料理でも、恋でも、勝ってしまった。もっとも、退膳間の横でミンジョンホと話していたことは、クミョンは知らなかったはずだが。それとも、どこかから、のぞいていたかしら?

このとき、ミンジョンホはまだ気づいていなかったが、チャングムは、ミンジョンホが、深い傷を負って倒れていたとき、手当てをして、命を救っていたのだ。そのとき、ミンジョンホはまだ、チャングムにとって、見ず知らずの通りすがりの人にすぎなかった。しかも、ミンジョンホの手当てをしていたら、クミョンとの待ち合わせの時間に遅れてしまい、ひいては、宮中に戻る時間に遅れて、重い罰を受ける恐れがあったのに。

このとき、チャングムは、ミンジョンホに対して、自分はつらい目に遭っても、相手には平穏を与える、深い愛の行いをしていたのだ。

シンイクピルは、チャングムが、国家公認の医女の資格を取る前から、あの不思議な易経少年の治療をしたことを怒り、傲慢だと叱り、チャングムがシンビに学んで患者の話を聞くようになってからも、いつでも不可をつける、と言い、事実、のちに、その通りにするわけだけれども、もし、チャングムがミンジョンホの命を救ったときのことを知っていたら、彼のチャングムに対する見解は、もっと異なったものになっていたのに違いない。


再び、チャングムが皇太后に出した謎謎の話に戻って。

この謎謎を出したとき、チャングムは、自分を愛してくれた母たちのことを思い浮かべていたに違いない。
そして、謎謎の答えを言いながら、自分も母たちのように、人を愛したいと思っていたに違いない。
医術を施す患者も、料理を食べさせる人も、そして、将来、そんなことがあるかどうかわからないけれど、もしも、結婚したら、自分の夫やこどもも。


ずっと後で、チェ一族にかたきを討った後で、最高尚宮になったチャングムと、ミンジョンホとが、茶畑で、散歩しながら、チャングムの両親の話をする場面がある。あのとき、ふたりとも、チャングムの両親のような家庭を作りたいと思っていたのに違いない。


チャングムが謎謎に出した母の愛のイメージの、原体験となった、母たちは、いずれも、チェ一族によって、非業の最期を遂げた人々である。パクミョンイ、ハン尚宮、そして、非業の、とまではいかないが、無念の最期を遂げたチョン尚宮。
唯一たくましく生き残ったのはカンドックの妻。彼女は、カンドックと一緒に、ドラマの最終回で、チャングムから、両班の婿と一緒に、両親に対する最も敬意のこもった御辞儀をして貰う。だって、彼女がいなければ、パクミョンイ亡き後、チャングムは、生き延びることができなかったもの。チェ一族の刺客ピルトゥに殺されていたかもしれないもの。彼女がいたから、チャングムは、無事に、ハン尚宮がいる宮中にたどりつけたんだもの。


そして、チャングムの愛は、娘のソホンへと、しっかりと受け継がれていく・・・…



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