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「宮廷女官チャングムの誓い〜大長今〜完全版」第二十七回を見た。 http://www3.nhk.or.jp/kaigai/chikai/story/story_27.html
この回は、あまりにも悲しいので、もうとてもあらすじなんか書いていられない。チャングムとハン尚宮の師弟愛・母娘愛だけについて書きたい。それと対照的な、クミョンとチェ尚宮の、陰謀の遂行能力と罪悪感の表現も、興味深いものがあるのだけれども。かたや、絶望的な状況でお互いに思い遣り、慰めあい、励ましあう人々。かたや、一族の存亡を賭けて、大博打を打ち、手並みの良さに思わずほくそえみながらも、その結果が、幼いときから一緒に育った人々を悲惨な境遇に追い遣ってしまったことに涙する……。ここで、チェ尚宮とクミョンの違いだけは書いておこうと思う。 同じように悪巧みを実行し、同じように罪悪感にかられても、チェ尚宮の場合は、ある意味で、チャングムとも共通する、一種の「ばか正直」さを感じる。 それに対して、クミョンの場合は、ミンジョンホへの愛もあり、哀れで悲しいにもかかわらず、狡猾で冷酷だと感じる。 ばか正直に友を傷つけることに悩み、ばか正直に一族のために尽くし、ばか正直に罪の発覚におびえ、ばか正直に友を追い詰めるチェ尚宮。 それに対して、クミョンは、まずその高い能力を冷静に十全に発揮することに、本質的な喜びを感じているのではないかと思えるほどである。それが人の命を奪う恐ろしい企みであっても、自分の能力の高さが生かされることに喜びを感じているのではないかと、思えてきてしまう。つまり、わたしは賢いのよ、チャングムなんかに負けないのよ、という気持ちがあるんではないのか。つまりは、ミンジョンホを巡っての、チャングムに対する嫉妬の現れなのではあるが。嫉妬によって、かつては、能力の高さに輝きを与えていた誇り高さが、反対に、能力の高さに暗さと陰湿さを与える傲慢さに変わってしまっている。クミョン自身が不本意であろうが、見ている方も、腹が立つやら情けないやら憎らしいやら。 一方、絶望的な状況のなかで、互いを思い遣り、慰めあい、励ましあう、ハン尚宮とチャングム。第26回〜第27回においては、最もみじめな状況において、彼女たちの愛の美しさが最も強く、迫ってくる。 硫黄家鴨料理を再現することになり、牢から出された、ハン尚宮とチャングム。これで無実が証明されるはず、と思いつつ、料理が終わるとまた、牢に入れられて、ひたすら、無罪放免になるのを待つ。だが、ハン尚宮はからだが弱って、熱を出していた。そのとき、ハン尚宮の頭や顔にさわるチャングムの手を、ハン尚宮がおさえて、顔から離そうとする。心配させたくない、という気持ちの表現なのだ。
無罪放免への期待はむなしく裏切られた。クミョンが、大殿別監のユンマッケとムスリのホンイとに、前以て毒を食べさせ、どちらかが硫黄家鴨料理の試食係に選ばれるように仕組んだのである。ホンイに毒入り料理を食べさせたのは、ヨンノであった。ヨンノはクミョンの命令で動く。クミョンはじかに自分の手を汚さない。自分の手を汚すことを極力嫌うのである。そんなことしたって、実行役の手以上に、あんたの心が汚れているよ、っちゅうねん。ホンイが熱を出したと聞いて喜ぶあんたの糞意地の悪い笑顔。ぞーっとするぞ。 硫黄家鴨料理を食べたホンイが熱を出し、死刑にされるかもしれないと思いながら、牢の中で過ごすハン尚宮とチャングム。堅く手を握り合う場面が映る。チャングムが、熱を出したハン尚宮のからだを気遣うチャングムの手をはらいのけるために握ったときと同じように、手を握り合っているが、今度はもう、死を覚悟したふたりの、死んでも離れまいとする思いの籠った手つきだ。 この場面は、ふたりの師弟愛・母娘愛の深さを表わす場面だが、しかし、思わず、「激しく求め合うふたり」とか、あらぬ方面の愛について想像してしまいそうになる場面である…… そして、ハン尚宮とチャングムは、死刑ではなく、奴婢の身分に落とされ、済州島に流されることが決まった。 ヨンセン、ミン尚宮、チャンイ、カンドック、ナジュテクたちに見送られての、悲しい、済州島への道行き。 チャングムは、母ミョンイが亡くなるとき、野いちごを摘んで来た。ミョンイは、一粒だけ野いちごを食べて、 「おいしいわ。ありがとう」 と言って、息絶えた。 チャングムは、おかあさんが死んだと思いたくなかった。 「なんにもたべられないから、そんなに、つらいのでしょう。ほら、食べて。おかあさん。わたしが、野いちごをかんで、食べさせてあげますね。ほら、食べて。おかあさん」 野いちごをかんでは、おかあさんの口にいれる、チャングム。 でも、おかあさんは、もう、飲み込んでくれない。 おかあさんの口に、野いちごがいっぱいになる。 泣き出すチャングム。 死んだ、なんて信じられない。信じたくない。そういう場面は、"ER"でもあった。患者の心臓が停止しても、いつまでも心臓マッサージを続けようとする医師。そういうことは、ある。
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ブログを読ませていただいたらまた泣けてきました。 |
テハチム URL 2007/07/30 23:52 |
テハチムさん。あるんですよー、あるんですよ! |
てるてる 2007/07/31 19:50 |
やはり「ホジュン」でもこの先いろいろあるんですかぁ。心して見ることにします。「チャングム」に出てきた俳優さんが「ホジュン」でも活躍されてますね。チェパンスルがいい人に見えてしまいそうになった事もありました。 |
テハチム 2007/08/01 19:29 |
チェパンスルを演じたイヒドさんが、「ホジュン」では、とてもおもしろい役をしていますもんね。あれでわたしもイヒドさんがすきになりました。どこかのインタビューで、チェパンスルのときは、もっと悪のカリスマをかもしだすべきだったとか、言っていました。 |
terutell 2007/08/01 19:58 |
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