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help リーダーに追加 RSS 「ラスト サムライ」の弓の引き方

<<   作成日時 : 2006/12/15 17:31   >>

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先日、テレビの「日曜洋画劇場」で、「ラスト サムライ」(エドワード=ズウィック監督、2003年)を見たが、最後の合戦の場面での弓の引き方が気になった。

侍達が一斉に矢を上に向いて射て、それが、放物線を描いて敵の頭上に落ちるのである。

それは、「HERO 英雄」(チャン=イーモウ監督、2002年)の秦の軍隊と一緒じゃないか。
秦の軍隊では兵士達が地面にすわって両足で弓を引いていた。

それに比べて、「ラスト サムライ」の勝元軍の侍達はずっと人数が少なく、しかも、相手の政府軍は銃火器使用、最後には機関銃らしきものまで出てくる。

あんなのって、あんまりだわ。

「影武者」で、織田軍と武田軍との合戦を描いた黒澤明が、「あほー!」とか言って怒って来るんではないかしら。

私は、「HERO 英雄」を見た時には、黒澤明がうらやましがるやろな、おれも中国に行って映画が撮りたかったと思うやろな、と思った。

でも、「ラスト サムライ」を見たら、同じ題材でもおれやったらもっとうまく撮るのにー! と悔しがるやろな、と思った。

「ラスト サムライ」にもいいところはある。歴史の教科書なんかに載っている、明治時代初期の写真や錦絵をそのまま再現したような登場人物たちに感心した。服装、髪型、身ごなし、姿勢、建物、家具、調度、街のようすなど。
(もっとも、あるサイトでは、あの時代はまだちゃぶ台で家族揃って食事したりしない、ひとりひとりの御膳だ、という指摘があった)

ただ、馬は、なんとなく、これは日本の馬と違うやろ、西部劇の馬やろ、と思った。
撮影はニュージーランドでしたそうだから、彼の地の馬なのかもしれないけれど。

「ラスト サムライ」で描かれている、1870年代というのは、USAのテレビドラマ「ローハイド」で描かれているのと同じ時代だ。南北戦争後のUSAは、まだ西部では電信が軍隊にあるぐらいで、鉄道が普及していなくて、カウボーイたちが牛を運んでいた。

同じ頃、日本も、鉄道も電信も、敷設し始めたばかりだった。新橋から横浜まで鉄道が通ったのが、1872年。西南戦争は1877年。

もっとも、「ラスト サムライ」を私は途中から見たので、映画の中に鉄道が出てきたかどうかは知らない。

とにかく、「ラスト サムライ」と「ローハイド」は同時代なんだよー、と私は強調したい。
その時代にUSAの人は特別な思い入れがあるんじゃないのかなー。
違うかな。

映画「ラスト サムライ」のレビューをあちこちのサイトで読んでみると、明治時代の日本を舞台にした「ダンスウイズウルブズ」なんだというのを割りとよく見かけた。わたしもそんなふうに思った。

だけどなあ、勝元の息子の若い侍が弓を引く姿はかっこよかったけど、最後の合戦の弓の引き方には、不満が残るなあ。あれではただひたすら中国に比べて日本はスケールが小さい、っていう証拠にしかならないもんなあ。


*参照

HERO 英雄
2002年
香港・中国
監督:チャン=イーモウ
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=3259

ラスト サムライ
The Last Samurai
2003年
USA
監督・脚本・製作:エドワード=ズウィック
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=3491


Yahoo!知恵袋
解決日時: 2006/12/12 20:42:38 質問日時: 2006/12/10 23:18:00 回答数:5 質問番号:10,232,751
http://chiebukuro.yahoo.co.jp/service/question_detail.php?queId=10232751

弓道への誘い
http://www.kcn.ne.jp/~toyo/yumi/yumi_top.html


「ローハイド」
http://terutell.at.webry.info/200512/article_1.html


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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
「ラスト・サムライ」は1870年代末の日本によく似た別世界の話なので、間違っても史実と混同してはいけない(苦笑)。映画としてはよく出来ているけど、それゆえに何か変な思い込みをする人がいてねぇ(^^;

小熊善之
URL
2006/12/17 00:31
おひさしぶりです。小熊さん。
まあね、私は「ドラゴンボール」でも、日本風のお湯飲みじゃなくて中国風の蓋つきの器でお茶を飲んでよ、と中国語講座でお茶を飲む場面を見た後に思ったりするので。文句言うのが楽しいのよ。
terutell
2006/12/17 22:32
こんにちは。
『硫黄島からの手紙』を見に行きました。ライフルを少し上に向けて撃つシーンがあって、文脈なんにも関係ないのに、ここの「弓の引き方」を思い出しました。
渡辺謙も獅童もかっこ良かったです。裕木奈江が出ててすごくびっくりしました。
ちしゅー
2006/12/19 01:38
『硫黄島からの手紙』はすごくいいらしいですね! USA側から描いた方も同じくすごくいいらしい。宮台真司さんのブログでは、ことしの音楽や映画などのエンタテインメント作品をふりかえって、ますます、「痛み」から遠退いた、「無痛化」した、と、まるで森岡正博さんの無痛文明論みたいな批判をしていて、それらに比べて、クリント=イーストウッド監督の硫黄島の戦いを描いた二作品は、痛みをちゃんと表現していたと、ほめていました。
terutell
2006/12/19 04:05
クリント=イーストウッド監督がUSA側から硫黄島の戦いを描いた作品では、日本人は個性のある人人としては描かれておらず、USAでの、英雄が作られることのむなしさが追求されていたようです。その日本人の描き方で思い出すのは、「バリハイ」などの歌が有名なミュージカル「南太平洋」です。このミュージカルは第二次世界大戦に従軍した小説家の作品を元にしていて、ちらっと出てくる日本人兵士に個性はありません。しかし、USAの白人の人種差別意識について掘り下げていました。あくまで当時の娯楽作品として許される範囲内でしたが。
terutell
2006/12/19 04:11
 『硫黄島』、とても良かったです。そのバロメータというわけではありませんが、たくさんのシーンで観客がほぼみんなひっそりしくしく泣いてる雰囲気がありました。ある意味一体感。
 『星条旗』とも其処ココでリンクしてて、あれを思い出しながら見ると映画の深い味わいとコクが数倍増しました。
 『北斗の拳』のマンガでは炸裂後の身体が丁寧に描かれてましたが、TVアニメでは「グロテクスだから」的な配慮?から黒くなってシュッと消えていきました。たしかに、多くの映画があの方向に行ってる気がする中、両方の映画ともメンタル・フィジカルとても細かくリアルでほんとうに痛かったです。
 『星条旗』はわざと日本人を個性的に描かなかったのだと思います。逆に『硫黄島』も米兵には個性を付与せず描いていきます。その描き方がかえって一人ひとりのかけがえのなさを際だたせてくれたと思います。
 超非娯楽作品、という感じです。
ちしゅー
2006/12/19 11:19

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