てるてる日記

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zoom RSS ドナー家族とレシピエントとの交流について

<<   作成日時 : 2005/05/13 10:45   >>

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*参照
与党議員から二つの臓器移植法改正案
http://terutell.at.webry.info/200505/article_11.html


臓器移植法改正をめぐっての議論で、私は、杉本健郎さんの掲示板に、以下の意見を投稿しました。

−脳死と移植−
http://web.kamogawa.ne.jp/~ichi/cre-k/sugibbs2/trees.cgi?log=

788 re(1):自殺を選びうる人に、「チャイルド・ドナーカード」とは失礼な
2005/5/13(金)09:00 - てるてる


(前略)

以前、スギケン先生は、近頃の小児科では、18歳以上の重度障害者も診ていると、
日記に書いていらしたと思います。
また、別の小児科の先生が、シンポジウムで、小児科で診るのは、
老化が始まる前まで、とおっしゃっていたのを聞いたことがあります。
「小児科」が失礼な表現でないのと同様に、
「チャイルド」という表現が失礼だとは思いません。

そもそも、チャイルド・ドナー・カードの主旨は、日本小児科学会でどこまで
貫徹されているのか知りませんが、もともと、森岡・杉本案で提案されたときには、
こどもの「自己決定」ではなくて「意見表明権」を体現したものとなっていました。
森岡正博さんがこれまでにいくつもの論文で主張されてきています。
森岡さんのサイトに行って確かめてこられればよいと思います。

ちなみに、てるてる案でも、こども用の臓器提供意思表示カードをつくるべきと書いています。
それは、漢字の表記など、表現をやさしくするもので、
取り立てて、おとなと別の内容にすることは考えていません。
そういうカードを作るのはむずかしいだろうと思いますが、それでも、作るべきです。

おとなだってよくわかっていないのです。
今でも、2ちゃんねるで、脳死・臓器移植や、植物状態の人の安楽死・尊厳死のニュースが
取り上げられるたびに、脳死と植物状態を混同している投稿があり、さらに、
自分がそのどちらの状態になっても治療を受けたくない、死なせてほしい、という意見を、
脳死と植物状態を混同したままで表明している投稿があります。

おとな用であれ、こども用であれ、脳死と植物状態とは違うこと、しかし両者のグレーソーンが
あること、植物状態の安楽死・尊厳死、脳死の治療停止、あるいは反対に脳死の治療継続に
ついては、多くの人々の意見が分かれ、すべての人に適用できる「正解」はないこと、
などを、前提として明記しておく必要があるのではないかと思います。

私は、レシピエント候補者となる人々は、おとなでもこどもでも、
以下のことを質問されるべきだと思います。
脳死が死でなくても、本人の同意があれば臓器提供を受けたいか、
脳死が死でなくても、本人の同意がなくても、家族の同意があれば臓器提供を受けたいか、
脳死が死であれば、本人の同意がなくても、家族の同意があれば臓器提供を受けたいか、
脳死が死であっても、本人の同意があるときだけ、臓器提供を受けたいか。

レシピエント候補登録カードを作って、上記の4点について、
自分の意思を明記しておくべきではないかと思います。

幼いレシピエント候補者の場合、本人の意思はわからないと付言して、
親などの養育者・保護者が、このこどもに移植手術を受けさせたいが、
上記の4点についてどう思うかを明記しておけばよいと思います。

海外に渡航移植を受けに行く人々にも、同じ質問をし、回答を明記したカードを
持ってもらうべきです。


上記で、てるてるは、レシピエント候補者に脳死・臓器提供についての考えを質問することを提案しています。この条件は、2000年発表のてるてる案では、提案していませんでした。しかし別に、もしドナー家族が会いたいと言ってきたら会ってもよいという人だけがレシピエントの登録をするほうがよい、という提案をしています。この提案は、今も除くつもりはありません。


てるてる案
「脳死否定論に基づく臓器移植法改正案について」(『現代文明学研究』第3号、2000年10月19日)
http://www.kinokopress.com/civil/0302.htm

2.2.7. ドナーの遺族とレシピエントとの交流
USAのレネイ=フォックスとジュディス=スウェイジーの共著「臓器交換社会」は、1980年代から1990年代にかけてのUSAの臓器移植の現状を述べている。34)
それによると、臓器提供は、「命の贈り物」と呼ばれ、移植医療が始まった頃は、ドナーの遺族とレシピエントとがお互いに名乗りあって交流した。しかし、ドナーの遺族は、まるでドナー本人のように濃密な人間関係をレシピエントに求め、レシピエントもそれに応えようとし、結果的に、両者とも、苦しい状態になっていく場合が多かった。それゆえ、移植に携わる医師たちは、両者に相手の名を知らせないようにする慣習ができた。それは、医師たちにとっても心理的な負担を軽減するものであった。
しかし、2000年5月21日放送の「NHKスペシャル脳死移植」では、世界共通の「匿名原則」を破るような事例も出てきていることが報告されている。
ひとりの母親は、息子のいのちが生きていることを確かめたい、その心臓を抱き締めたいと願って移植の相手に会ったが、抱き締めた瞬間にそれは他人のものだと感じた、という。
ドナーの遺族がレシピエントに会う前に、移植コーディネーターが議論して、次のような問題点を話し合っている。

(1)ドナーの遺族が金銭を要求しないか。
(2)ドナーの遺族がレシピエントと深い人間関係を求めないか。
(3)移植後の臓器の具合が悪い場合、レシピエントがドナーの遺族を逆恨みしないか。
以上の問題点を知らされてよく考えた末、ドナー側・レシピエント側双方が合意すれば、会えることにしていた。
移植医療の対象となる人々の気持ちをたいせつにするためには、むしろ、移植待機患者になる前に、移植コーディネーターに会い、上記の問題点をよく考えて、それでもドナーの遺族に会えるという人だけが、レシピエントの登録をするようにしたほうがいいと考える。


ドナーの遺族とレシピエントとの交流
移植コーディネーターは、次の情報を、ドナーの意思に同意した遺族、レシピエント、それぞれに伝えることができる。なお、一方に他方の情報を伝えるときには、必ず事前に確認をとり、許可を得ることとする。

レシピエントの氏名・年齢・性別・移植の予後についての情報
ドナーの氏名・年齢・性別・死亡の原因となった疾患・末期医療についての情報
ドナーの臓器移植についての考えが、末期医療選択カード以外の文書にも表明されている場合、それもレシピエントに伝えてもよい。
住所・電話番号・メールアドレスなど連絡先に関する情報は、移植コーディネーターが、ドナーの遺族・レシピエント双方との面接や文通などを通して状況をよくつかみ、必要とあれば、ドナーの遺族の相談にのっているソーシャルワーカーなどとも連絡をとり、ドナーの意思に同意した遺族とレシピエントと双方の了解を得たうえで、伝えてもよい。
移植コーディネーターは、ドナーの遺族と、レシピエントが、面会や文通などの交流を行うとき、必要とあれば、側面から援助し、記録を残す。しかし、管理しようとしてはならない。双方の交流に不適切なものがあると判断した場合は、ただちに介入し、積極的に相談にのり、必要とあれば、臓器移植を検証する権限を持つ第三者機関に訴えることができる。第三者機関が訴えを受理したら、移植コーディネーターは、ドナーの遺族とレシピエント双方についてのすべての記録を第三者機関に提出し、ドナーの意思に同意した遺族とレシピエント双方にも、コピーを提供する。


杉本健郎さんによる、「てるてる案」への御意見(末期医療選択カードについての補足など)
http://www5f.biglobe.ne.jp/~terutell/teruteruansugimoto.htm

"transplant community" の二つの意味 てるてる著 2001年4月23日
http://www.lifestudies.org/jp/teruteru08.htm

ドナーとレシピエントの交流について てるてる著
http://www5f.biglobe.ne.jp/~terutell/donorrecipient.htm

National Communication Guidelines 抄訳 てるてる抄訳 2001年5月1日
http://www5f.biglobe.ne.jp/~terutell/Albert.htm
National Kidney Foundation Donor Family Council (NDFC)が中心となって作成した、ドナー家族とレシピエントとの交流のための指針です。

Pamela Albert (CPTC) の論文抄訳・部分訳 てるてる抄訳、および、考察 2001年5月15日
http://www5f.biglobe.ne.jp/~terutell/Albert.htm
Pamela Albertは、New England Organ Bankのドナーコーディネーター(CPTC)で、National Communication Guidelinesの作成にも参加しました。論文では、ドナー家族とレシピエントとが直接会ったケースについて報告しています。

David Lewino(CPTC)の論文抄訳 てるてる抄訳、および、考察 2001年5月19日
http://www5f.biglobe.ne.jp/~terutell/Clayville.htm
ドナーとレシピエントの交流について調査した、最初の論文。終わりのほうに、Lewinoの所属するOPOの実施している、ドナーとレシピエントの交流のガイドラインも提示されています。

LaRhonda Clayvilleの論文抄訳 てるてる抄訳、および、考察 2001年5月19日
http://www5f.biglobe.ne.jp/~terutell/Clayville.htm
レシピエントと会うことが、ドナー家族のgrief processに与える影響を調べた研究。
レシピエントと対面した5家族を対象に、インタビューによる調査をおこなっています。
5家族のうち4家族は、こどもがドナーで、5家族全部がメディアの助けを借りてレシピエントに会っていました。

ドナーとレシピエントの直接対面を、両者がドナーの死を受け容れ、関係し、「物語」をつくっていく過程としてとらえた論文があります。すばらしい論文だと思います。

現代文明学研究:第6号(2004):388-397
臓器移植におけるドナー家族とレシピエントの直接対面をどう考えるか
物語の倫理の視点から
金城隆展
http://www.kinokopress.com/civil/0602.htm


*脳死・臓器移植に言及しているブログの例

GPZの日記
2005-05-12
http://d.hatena.ne.jp/gpz/20050512

ハーシーとチェイス
2005-05-11
http://d.hatena.ne.jp/Ladybird_boo/20050511

天国にほんの少しだけ近い場所
2005-05-12
http://d.hatena.ne.jp/Kanna12/20050512

i0i1121の日記
2005-05-12
http://d.hatena.ne.jp/i0i1121/20050512

デヂタルミウラマサユキ
2005-05-11
http://d.hatena.ne.jp/mmmpost/20050511

たわしまわし
2005-05-07 臓器提供、世間とジーザス・クライスト
http://d.hatena.ne.jp/a_co109/20050507


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