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zoom RSS 日本小児科学会の臓器移植についての提言を支持します

<<   作成日時 : 2005/04/05 14:13   >>

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2005年4月1日、日本小児科学会のホームページに、こどもの臓器移植に関する提言が掲載されました。

《疾病を有したり友人の死に接するなどして「生命」について考える機会を得た小児であれば、15歳未満であっても脳死臓器移植についての自己決定をなし得る》

《中等・高等教育の中で、死や臓器移植についての教育を行うべきである。またドナーカードに署名する前に脳死臓器移植に関する講習会(臓器移植ネットワークや日本小児科学会などが協力して提供することが望ましい)を受講させるなど、未成年者の自己決定について特段の配慮を払うべき》

《学校教育において必要な情報提供を受け、脳死臓器移植に関する講習会を受講し、ドナーカードに署名をする選択を未成年者が行なった場合には、必ず自由意思によってドナーカードへの署名を希望している点を事前に確認する》

《学校教育という集団の中で判断を焦り、十分に理解をしていないにも拘らずドナーになる旨の判断してしまったり、周囲の意向に流されてドナーとなる旨を希望する可能性を否定できない》


などと述べられています。

なんか「てるてる案」を思い出すような内容なので、日本小児科学会の提言を全面的に支持します。


読売新聞
TOP > サイエンス
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20050404i214.htm
臓器提供「12歳以上」の意思表示を容認…小児科学会
(2005/4/5/09:53 読売新聞 無断転載禁止)


日本小児科学会
学会からの提言、主張
http://www.jpeds.or.jp/saisin-j.html
(登録:05.04.01)

現行法における小児脳死臓器移植に関する見解

日本小児科学会(会長 衞藤義勝)
小児脳死臓器移植基盤整備ワーキング委員会
加藤高志、掛江直子、田辺功、杉本健郎、田中英高、橘高通泰、谷澤隆邦、
太田孝男(学会担当理事)、高田五郎(学会担当理事)、清野佳紀(委員長)

1 小児脳死臓器移植を治療法として評価する。現行法において小児の脳死臓器移植がなされる場合には、成人と同様に自己決定の原則に基づき臓器提供がなされるべきである。

2 疾病を有したり友人の死に接するなどして「生命」について考える機会を得た小児であれば、15歳未満であっても脳死臓器移植についての自己決定をなし得る。その自己決定を尊重することが、ドナーとなることを希望する小児の意見表明権を尊重することになり、また移植を待つ小児の利益にも資する。

3 小児が脳死や臓器移植について正確に理解したうえで、自由な意思に基づきドナーとなる旨の自己決定をなし得るよう、学校内外での教育・講習・小児の自由意思を確認するシステムを検討すべきである。
                                      
(中略)

第2 自己決定年齢について

現行の取扱いが、脳死段階での臓器提供の自己決定をなし得る者を15歳以上であると画一的に判断している点については、再検討すべきだと考える。疾病を有したり、友人の死に接するなどして「生命」について考える機会を得た小児においては、15歳未満であっても、「死」について正確な理解があり、また臓器を他者に提供することの意義や「脳死」についても真摯に考えている場合が多い。他方、15歳以上の者であれば未成年者であっても、常に当該問題について十分自己決定をなし得るという考え方は「フィクション」であり、「脳死」「臓器移植」に対する理解の程度は人によって様々である。
それゆえ、我々は、次項で述べるとおり、脳死や臓器移植についての理解(それは、脳死臓器移植について指摘されている問題点を含めての理解をさす)を図るため学校内外で教育を行い、ドナーカードへの署名の前の講習や当該小児の自由意思を確認する必要があると考える。それらが満たされるのであれば、臓器提供を決定できる年齢を15歳以上とする必要はなく、少なくとも中学校に入学した後の児童(12歳以上)が意見を表明した場合には、その意思を尊重しなければならない。


第3 未成年者の自己決定権を尊重するための要件

 未成年者が適正に自己決定をなす為には、脳死臓器移植についての適切な教育と、自由意思の確認システムが必要である。

1 教育システムの必要性

   成人であれば自ら必要な情報を入手し、それに基づき脳死臓器移植のドナーとなる旨決定することは可能である。しかし、未成年者については、必ずしもそうではない。したがって、脳死・脳死臓器移植に関する適切な情報を提供する為、中等・高等教育の中で、死や臓器移植についての教育を行うべきである。またドナーカードに署名する前に脳死臓器移植に関する講習会(臓器移植ネットワークや日本小児科学会などが協力して提供することが望ましい)を受講させるなど、未成年者の自己決定について特段の配慮を払うべきである。
   なお、上記教育(死・臓器移植に関する情報)の内容は抽象的なものでは足りず、脳死については、身体は温かいなどの身体的状況の事実も含めて説明すべきであるし、臓器摘出については具体的にどのようになされるものなのかを説明する必要があると考える。

2 自由意思の確認

   学校教育において必要な情報提供を受け、脳死臓器移植に関する講習会を受講し、ドナーカードに署名をする選択を未成年者が行なった場合には、必ず自由意思によってドナーカードへの署名を希望している点を事前に確認する必要がある。
これは、学校教育という集団の中で判断を焦り、十分に理解をしていないにも拘らずドナーになる旨の判断してしまったり、周囲の意向に流されてドナーとなる旨を希望する可能性を否定できないからである。

第4  そのほか

 1 虐待隠蔽の防止

近時児童虐待が増加しており、小児科医にとっても、当該傷害が虐待によるものか事故によるものかの判別が容易にはつかないケースが多くなっている。そうであるなら、虐待を行った親自身が、当該小児がドナーとなることを希望していた(希望していたと推測される)と説明したり、当該小児の臓器摘出に同意・承諾するという事態が生じることも予測される。
したがって、第三者によるドナーの適切性の判断システムを構築することが不可欠である。この第三者による適切性の判断については、少なくとも小児科の専門医が立会い、小児ドナー候補者の身体的状態のチェック(虐待がなかったことの確認)を行なうことなどが求められる。これらの虐待隠蔽の防止に関しては、別稿にて具体的に提言する予定である。

2 小児レシピエントへの優先措置

小児ドナーから提供された臓器については、医学的適応が明確に否定される場合を除き、でき得る限り、小児レシピエントに対し優先的に移植されるべきである。小児ドナーの臓器が、成人ドナーによる提供臓器の不足を補うために利用されるのではなく、小児ドナーの臓器しか医学的に適応でない小児レシピエントのため優先的に用いられるという特段の配慮が必要である。
(以下略)



*参照
子どもの意思表示を前提とする臓器移植法改正案の提言
森岡正博(大阪府立大学教授・倫理学)
杉本健郎(関西医科大学助教授・小児神経学) (現在はびわこ学園園長)
http://www.lifestudies.org/jp/moriokasugimoto-an.htm

なお、日本小児科学会の提言について、
《レシピエント候補者としての小児の自己決定権、意見表明権の問題については「見解」がない》
という批判もあります。

スギケンこと杉本健郎さんの掲示板「脳死と移植」より
http://web.kamogawa.ne.jp/~ichi/cre-k/sugibbs2/trees.cgi?log=

748 他人の子どもからの臓器摘出ばかりを考えた、日本小児科学会の「見解 」
2005/4/2(土)22:26 - もりけん
http://web.kamogawa.ne.jp/~ichi/cre-k/sugibbs2/trees.cgi?log=&v=748&e=msg&lp=748&st=0


*追加情報

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050405-00000190-kyodo-soci

移植法改正骨子案見直しも 与党有志議員が各界聴取(共同通信) - 4月5日21時3分更新

 今国会への臓器移植法改正案提出を目指す与党有志議員の臓器移植検討会が5日開かれ、骨子案について患者団体や法律家、日本小児科学会などから意見を聴いた。
 会合では、骨子案が脳死判定に本人や家族の同意は不要とした点や、二親等以内の親族に限って臓器の優先提供を認めた部分について異論が出された。終了後の記者会見で、メンバーの河野太郎衆院議員(自民)は「法律を成立させるために、骨子案を変更することも検討する」と述べた。
 現行法は脳死判定について、臓器提供意思表示カードなどの書面で判定に従う本人意思が示され、家族が拒否していないことを条件としている。


http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20050406k0000m040069000c.html
毎日新聞 2005年4月5日 20時42分
臓器移植法改正:市民団体などからヒアリング 与党検討会

 与党の臓器移植検討会は5日、脳死を一律に人の死と定めて遺族の同意だけで脳死臓器提供を認める臓器移植法改正案について、市民団体などから意見を聴いた。「全国交通事故遺族の会」(井出渉会長)は「身内が脳死になった者として、脳死患者は生きていると考える。救急医療の体制も不十分な中、脳死臓器提供には納得できない」と反対を表明した。一方で移植を受けた患者団体「トリオ・ジャパン」などからは賛成の声が出た。

 これに対し、検討会委員の河野太郎衆院議員(自民)は「臓器提供と関係なく脳死で一律に死亡宣告する制度でいきたいが、家族が脳死判定を拒否できる制度や、脳死後も保険で治療を受けられる制度も考えられる」と話し今後の法案修正に含みを残した。【高木昭午】





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てるてる日記@WebryBlog
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asahi.comトップ > 暮らし > 健康 http://www.asahi.com/life/update/0802/005.html ...続きを見る
てるてる日記
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まず最初に結論を書いておく。臓器移植は金銭では解決しない。ところが、金銭でこの問題が解決すると思っている人がいるようだ。こっそり追記こう書いている。>金銭で解決するから募金をお願いしているんでしょ。>お金で解決しないなら、お金を集める意味が無いじゃない... ...続きを見る
りゅうちゃんミストラル
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子供の救急最前線!!育児に関わる人すべて...
2006/12/31 13:28

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