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zoom RSS 臓器移植法改正案関連記事(2004/10)

<<   作成日時 : 2005/01/18 21:09   >>

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臓器移植法改正案についての意見交換blogより移動

2004/10/1
「脳死・移植」についての Q. and A.(小児科医編)
*参照
「9月15日 臨時公報 小児脳死についてのアンケート結果」
http://web.kamogawa.ne.jp/~ichi/cre-k/sugibbs2/trees.cgi?log=&v=561&e=msg&lp=561&st=
http://web.kamogawa.ne.jp/~sugimoto/bbs/index.htm
小児脳死の実態と診断についての全国医師アンケート結果(2004年)
日本小児科学会小児脳死臓器移植基盤整備ワーキング委員会第三分科会:日本小児神経学会小児脳死診断基準検証会議

Question: てるてる
Answer: スギケン(回答にあたって、会議の事務局としての正式の回答者でなく、あくまで個人としての答えであることと、その内容はスギケン個人にあることを申し述べます。)

Q1.
厳密な脳死判定をした症例で、長期脳死になっているものがありますが、その場合、心停止まで、どういうふうに家族の方は過ごされたのでしょうか。

A1.
みんなもんもんとしてどう過ごしたら良いかわからない、誰も指針をくれないという状況です。
でも、多くの家族は「もしかしたら自発呼吸が戻るのでは?」という淡い期待のなかで日々すごしておられ、病院スタッフとの気持ちの乖離があると思います。


Q2.
厳密な脳死判定を実施していないところも多いとのことですが、今後、厳密な脳死判定を奨励していく、とうことになるのでしょうか。

A2.
今回のように中途半端もいいのかもしれませんが、それをどういう状況なのかを判断できる家族は数少ないでしょう。
医療側はアバウトに触れないでそのままということでしょう。
勇気??ある病院や主治医は「選択を迫る」 ことになっているのでしょう。

現に救命センターでは長期脳死はゼロで、全て10日以内になくなっています。
しかし、無呼吸テストはしていません。
臨床的脳死で判断し、脳波も一回だけ、検査員がとっているだけです。

けっして奨励はしていませんが、今後脳死判定をするのなら、あまりにも曖昧に対応しすぎていることが気になります。
診断するのなら、まずはその後どうするかは別として、専門医としてしっかり診断はつけようと云うのが主旨です。
深い昏睡としての診断です。

この考え方は小児神経学会理事であり、検証会議の立場です。

移植を意識しない場合は、無呼吸テストを奨励するという姿勢にはならないのかもしれません。
臓器を取り出す場合は、本当に自発呼吸が戻らないのだという絶対的確認は必要と思いますが、移植をのぞまない場合は、あえて本人にさらに苦しみを与えると思われる検査をしたくないというのが本音でしょう。
ここが一般に理解されるかが、心配なのです。


Q3.
法的脳死判定でなくても無呼吸テストをやってもいいの?
と、つい思ってしまうのですが、無呼吸テストをしない厳密な脳死判定というものはない、ということでしょうか。

A3.
どこまで厳しくするか?それで十分なのか?
1985年から20年たったいま、その当時とはちょっと異なる状況にあるのではないでしょうか?
むしろ終末には人工呼吸器は不要と考えたり、終末のあり方が一様ではなくなってきていると思います。
完璧な脳機能停止を外から診断することは不可能でしょう。
もし、臓器を取り出すなら、繰り返しますが、無呼吸であることは最低認識したいではないですか。

いまくりひろげられている病棟の脳死患者のやりとりはいたって人間的な部分があります。
しかし、専門家が情報開示していないことは大きな課題です。


Q4.
判定そのものも厳密にするとともに、判定の説明もまた、御家族によくわかるようにしたり、判定の結果をどう受け止めるか、看護を続けるか、人工呼吸器をはずすのか、治療の内容を変えるのか、いろいろと話しあわれなければならないことがあるのだろうと思います。

A4.
今回のアンケートでもこの辺に迫りたかったのですが、別の機会にすることにして、今回の項目からはずしました。
トロントはきっちりやっています。
この辺の討論をしかけなければいけませんが、これは診断基準の是非とは別物になります。
(急性)脳不全という状態のこどもの終末医療のありかたが問われています。


Q5.
患者の家族への話の内容についての具体的なアンケート項目はありませんでした。
ほんとはお医者さんたちはそれについて、何か発言したかったり、また何か指針がほしかったり、されるのでは、と思いました。

A5.
そう思います。そういう視点でこの問題に取り組む必要があると思っています。


Q6.
ラザロ徴候があったかという問いには0なのに、脊髄反射に家族が希望を抱くので何か基準がほしい、という回答がありますね。
それから、身長が伸びるとか、からだが動くのが、気になる、とか。
そういうのは、ラザロ徴候ではないけど、脳死後の生命徴候として、ひとくくりできないものなんでしょうか?

A6.
ラザロの報告はたしか成人で行われていると思います。
今回の長期脳死の子どもはほとんどが6歳以下でした。
成人で長期脳死があるのか?
この辺は病態や発達的な視点も考慮する必要があるかもしれません。
安易に脊髄反射と言い切っていいのか?


Q7.
そういう徴候があっても、遅かれ早かれ心停止に到るとしても、やはり、死とは認めにくいだろうと思います。

A7.
北米をみても、現場ではあまり厳密に診断に執着しません。家族も同様です。
はやく抜いてくれと噛み付くことがトロントでも多いそうです。まだ脳死ではないのに。
北米の人は、アメリカ(有料)とトロント(入院無料)は保険も違いますが、だったら移植したり、人工呼吸器を 中止したり、余分な苦しみを早く取ってやろうと云う家族の想いが多いようです。
というより、脳不全=深昏睡で心臓が動くという状況を「生きている」と考えないのでしょう。
ところが日本の長期脳死を看取る両親の想いは必ずしも死とは考えないのでしょう。
十分情報が開示されたとしても。相手が我が子なら。


Q8.
身長の伸びが観察された患者は生存していると判断する、でも人工呼吸器を切ると家族が決めたら切ってもよい、としたらいいではないかと思うけど、実際はきついことなのかもしれませんね。

A8.
これは情報公開の上でのコンセンサス作りでしょう。
やはり僕は医者なのでしょう。
戻るいのちでなく、延々と20年身長が伸びるからといって、家族を巻き込んでがんばれるでしょうか?
もしそうするなら、今の医療制度で、どこの病院が預かりますか?
長期入院はせいぜい3か月です。
どこもあえて人工呼吸器をつけた転医患者をうけとりますでしょうか?
超重度児の子ども達でさえ、管理する病院がありません。
在宅脳死を考えている一例がありました。進行中の症例です。
これはすごい討論になるでしょう。


Q9.
小児科学会で総会を開いて、身長が伸びたり動いたりする脳死小児でも脳死と定義するかどうか、とか、議論することは、ありえないのでしょうか。
身長が伸びても、法律上の死としてもよい、という意見が出てきたとしたらすごいと思いますが。

A9.
身長はなぜのびる?という討論は成人ではあり得ないことでした。この辺は素通りしています。
まともに討論したらどうなるでしょうか?
これは人の生きる価値観との関連でしょう。
医師の哲学とも関連します。
それを願う親にはそれを保障しようという小児科医は多いと思いますが、一方で虐待があったり、長期の入院などになると家族計画が混乱しますのでドライな決断をする両親もいます。

小児科医は脳死は死と頭では考えています。
しかし現場は家族の想いも大切にすると云う医師の集団です。
一番人間的なのでしょうか??
しかしあえて学会として討論すると、たぶんまとまらないでしょう。
特に移植がからむとややこしくなります。


以上

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